病院より、愛をこめて。


救急搬送の回数があなたへの愛の重さ。胃洗浄の回数がわたしの覚悟。ねえ、ちゃんと見てるよね。
白い天井がぐるぐる回る。点滴の針が腕に刺さって、冷たい薬が体に流れ込む。でも、これであなたに近づけるなら、何度だってやるよ。看護師さんが「また来たの?」ってため息つくけど、あいつらにはわからないの。あなたの視線が、私の命の糸だってこと。
ベッドサイドのモニター、ピーピー鳴ってる。心拍数、上がったり下がったり。躁のピークで叫びたくなるけど、抑えてるよ。あなたが見てくれないと、全部無意味だから。スマホ、充電切れそう。あなたの通知、待ってるのに。来ない。どうして? 病院のWi-Fi、弱いけど、あなたのタイムライン、更新してるよね? 他の誰かに視線送ってるの?

薬、飲みすぎたかも。でも、あなたの「いいね」が一回で、私の心臓、蘇るよ。お願い、早く見て!

白い服着たおっさんが「自殺未遂?」って聞くけど、違うよ。これは愛の儀式。あなたが私を無視するたび、わたしの体が悲鳴を上げるの。ODの後遺症? そんなの関係ない。あなたの瞳に映るわたしが、完璧じゃなきゃいけないから。鏡見て、顔蒼白だけど、可愛く見える? あなた好みに、もっと痩せたよ。見ててね?